2023年7月6日(木) 『お鏡台の製作』
今回、大きなお鏡台の製作をしていきます。直径60センチと30センチの神鏡用の雲形台です。
大型の物になるので、これまで材木倉庫にて保管しておいた材木の出番になります。
これだけ大きな材木は今となっては中々市場にも出回らない為、見つけた時に仕入れて保管しておき、ご注文があった時には直ぐに仕事にかかれるよう努めています。
昔の職人曰く、大きな仕事では材料を揃えるのが一番時間のかかる仕事であったようで、揃えば8割の仕事が出来たも同然と言われていたそうです。
実際にも、下記の写真の様に節があったりしますので、無地の材木を手に入れるのは難しく、トレーシングペーパー(半透明の紙)に図案を描き、節が影響ないか確認していきます。
また、彫刻師とどの位の深さまで彫り込むのかなどの打合せもしながら、この材木が使用できるのか検討していきます。
貴重な材木なので無駄にしたくありませんが、実際に図案のアウトラインを切り抜いてみるまでは分かりません。
切り抜いてみると節の色が残ってしまったり、また別のヤニツボなどが出てくる時もあります。
希少で大変高価な材木だけに緊張する作業になります。