2007年9月3日(月) 天理社8尺型
木曽桧の柾目造りですから柱の太さが5寸以上ともなると他の各部材も立派なものが要ります。
長さは3mまで位の仕上がりですが、巾が広く必要であったり、太さが予想以上に大きな材が入用になってきます。
その上、色を揃え木目の良い材で用意するとなるとそれは大変なことです。
今回はお客様が材木に明るい方ですので支給材でお仕事をさせて頂くこととなったのですが、この材木をご用意いただく担当の部長様には本当にご苦労をいただきました。
ついつい私もいつも使っている宮忠の材料基準でお打合せをさせていただくものですから、それは大変だったと思います。
でもそれだけ宮忠は材料にもこだわって物作りをしていることが伝わったかなとも思います。
担当の部長様がご尽力下さったお陰で今回は素晴らしい材料が集まりました。
現在、ほぼ形が出来上がり後は今かかっている袖部分を仕上げてから懸魚を作り、内陣の天井・厚畳・壁代・戸帳を仕上げていきます。
このように大きなお社になりますと内陣の壁代はカーテンのように吊下げ式にして、いつでも取り返え易いようにします。
厚畳も金七宝大紋縁の本格的なものになります。
その後、お扉の前に置きます1尺7寸の鏡台をレールで移動できるように仕上げ、最後にお扉を開けたときにギギギギ~~と神々しい音がいつまでも鳴るように調整します。
これだけ大きなお社になりますと搬送も大変で、トラックにそのまま積んで運ぶには背が高すぎて運べませんので、折角組み上げたお社をもう一度ばらして現場まで運び組み直します。
屋根は組んだままで運びますので20人ほどの人手が必要となります。
この10月末には8尺型を、11月初めにはこの8尺型の両脇にお祀りする5尺型と4.5尺型を据え付けさせていただきますのでその頃にまた全体の完成写真や現場の組立風景写真などをご紹介させて頂きたいと思っています。