内宮前「伊勢おきよめの店」新規オープン

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工場長の製作日記 92ページ目

2024年8月20日(火) 『デザイン神棚の製作』


内宮前おはらい町通りにオープンした宮忠の3店舗目である、「伊勢おきよめの店」に合わせ開発したデザイン神棚です。

今のインテリアにも合う、本物の神棚が必要であると考え、最も現代的なデザインができるデザイナーさんと、我々の技術、素材の融合で完成しました。
デザイナーさんには、何度も伊勢に来てもらい、伊勢の神宮をお詣りした時の印象を抽象化してもらいました。

今回は、そのデザイン神棚の一部を製作日記で紹介いたします。


デザイン神棚の前に立てる茅葺きの枠を組み立てます。まず、45度に留切りした部材を用いて、茅葺き枠の組み立てを行います。
四つ角、裏板は全て45度の留切りで接合します。角度が少しでも狂うと、接地面に隙間が生じてしまい丈夫な箱が完成しません。そのため、鉋などで丁寧に角度を微調整しながら完璧な45度を実現します。

写真1

写真2


角度が確定したら、各留にボンドをたっぷりと塗り、ゴムで枠をしっかりと固定します。接地面に隙間が無く、しっかりと固定されることで、丈夫で頑丈なだけでなく、美しい仕上がりにも繋がります。

写真3


ボンドが完全に乾燥したら、ゴムを外し、裏板を接着します。
裏板は四方が45度の留切りで、枠以上に留の精度が求められます。角度だけでなく、幅と長さもコンマ数ミリ単位で正確に調整する必要があります。少しでも短かったり長かったりすると、留の精度が良くても隙間が空いたり、留がズレたりして、見た目の美しさだけでなく強度も損なわれます。鉋で丁寧に微調整し、完璧な寸法に仕上げてから、ボンドと輪ゴムでしっかりと固定します。

写真4

写真5

写真6


乾燥が終わったら、輪ゴムを外します。留の角度と長さが完璧に調整されているため、箱は各部分が直角になり、隙間なく美しい仕上がりになります。この精度は、箱の大きさに関わらず、細部まで徹底して行われます。

箱が完成したら、茅葺きの下部板を組み込みます。
鉋で丁寧に調整し、隙間なくピッタリと合うようにします。調整が固すぎると、せっかく合わせた留め部分が外れてしまうため、慎重に調整し、固すぎず緩すぎず、ピッタリと合うように仕上げまた、ボンドでしっかりと固定します。

写真7


次に茅葺きの屋根を固定して茅葺の完成です。

写真8


茅葺きが完成したら本体の溝に合わせて微調整します。
固いと設置し難く、緩いと茅葺の重さで前に傾いてしまいます。固すぎず、緩すぎないように本体の溝にスーと入るようにしてデザイン神棚(茅葺)の完成です

写真9

写真10


箱の中に茅葺きの屋根が収まったシンプルな構造ですが、最後の設置まで一つ一つの工程に職人の丁寧な作業で美しい神棚に仕上げています

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