2010年6月10日(木) 『また、淡路島へ行ってまいりました。』
数年前に別注で神棚を作らせていただきましたら、その神棚を見た別の方が是非、自宅の神棚を作って欲しいと昨年、同じ淡路島から遠路を伊勢までご夫婦でお越しくださいました。こちらのお宅ではお祀りされている御神札が多く、御神札が重ならないようにお祀りしたいとのことで打ち合わせをさせていただき製作しましたのが、茅葺一社宮R-102型です。(写真1)
総木曽桧造りに手打錺金具を打って仕上げています。御神札が多い為、高欄を外し扉全体が外れるように造っています。(写真2)
仕上がりの写真からは、どこから取り外せるようになっているのか分からないくらい綺麗に納まっています。こちらのお宅には合わせてK-8型のサイズを大きくした別注神棚も納めさせていただきました。(写真3)この神棚は、扉・高欄は固定で後ろから御神札を入れる造りにしています。
そして今回、また口伝えで同じ淡路島のお客様から別注神棚のご注文いただきまして、今回の納品となりました。
今回の神棚も総木曽桧造りに手打錺金具付きで、扉・高欄を取り外せるつくりとなっています。祀り場所の大きさに合わせて、先のお宅の神棚より少し小さい寸法となっています。宮忠では別注神棚は一から図面を書いて製作しますので、その場所に合った大きさに、またお祀りするご神体や御神札の大きさに合わせて製作させていただきます。
今回は神棚の細部をご覧頂きます。
お扉を開けたところには御簾(みす)と御幌(とばり)が付けられています。(写真4、写真5)御簾竹は大きな御簾と同じ竹を使い、金襴の『小菊小柄赤地』で仕上げて、房も取り付けられています。(写真6)宮忠の家庭用神棚にもオプションとしてこのような御簾を取り付けることが出来ます。ご入用の際にはご連絡下さいませ。
御神札を納める内陣には繧繝縁(うんげんべり)で仕上げられた厚畳(あつじょう)が入れられています。(写真7)
扉・高欄・階段など各要所には手打錺金具が取り付けられています。(写真8 写真9 写真10)
また先のお宅と同じように千木(ちぎ)にも手打錺金具が付けられています。(写真11)こうして見てみますと、やはり手打ちの錺は何とも言えない落ち着きと気品が漂うように思います。木曽桧のピンク色と本当に良く合います。
今回、納めさせていただいた神棚がこちらになります。(写真12)
前回に続き若い2人の職人がお届けさせていただいたのですが、本当にお喜びいただき歓待してくださいまして、お仕事をさせていただいて納めさせていただいてますのに、誠にもったいないことでございます。ありがとうございます。
宮忠では、一つ一つの神棚・神具を社員全員で心を込めて作らせて頂いてます。
今回のように口込みで次々とご注文を頂くことは誠に嬉しく職人冥利に尽きることでございます。
これからもお客様にお喜びいただけますよう一生懸命に仕事に励んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
今回も良いご縁を頂きありがとうございます。