2008年6月5日(木) 丸柱雲板付神棚板・K-12
会議室の西の壁に、神棚が東を向くように設置させていただきました。
まず設置場所の壁に神棚板を受けるための「受け桟」を取り付けます。(写真1) 水平になっているか、雲板の高さが天井の高さに合うか良く確かめてから取り付けます。この「受け桟」に神棚・神具・神棚板の重みが掛かりますのでしっかりと取り付けなくてはなりません。
次に神棚板と丸柱と雲板を組み上げます。丸柱は送り込み式のアリホゾにて吊り下げる仕組みにしてありますので、ビスやボルトなど使っていませんがまず外れる心配はありません。この部分が組みあがりましたら先ほど取り付けた受け桟に神棚板を乗せ固定した後、雲板の裏面に取り付けてある板から天井に向けて丸柱と雲板を固定します。この取り付けも重みのきくところですから慎重に作業を進めていきます。最後にもう一度水平・垂直を確認して完成です。(写真2)
今回は新社屋の建設中から早めにお話をいただき、お祀りする場所をお決めいただいていましたので、内装工事に掛かるときに神棚をお祀りする場所の壁と天井の下地に、何処にでもビスを打てるように900mm×1800mmのボードを貼っておいていただきました。おかげ様で何の制約もなく思う所に受け桟を固定することが出来、また受け桟に打つビスの位置も左右対称で等分に打て、綺麗に収めることが出来ました。このような下地を入れてない場所ですと、壁裏の胴縁や軽量鉄骨の通っている場所にビスを打たなければならなくなり、ビスの頭を隠すための錺(かざり)金具の位置が等分にならず、ばらついて不自然になることも良くあります。
神棚板に向かって右側の壁面には神具の春日灯篭用に電気のコンセントを設けていただいています。(写真3) このコンセントは手の届きやすい位置に設けていただいたスイッチに繋げていますので、春日灯篭の明かりを点けたり消したりするのに便利に考えられています。
毎日のことですから、こんなちょっとした気遣いも長年の経験ですね。何でもそうだと思いますが、やはり早くから準備をいただきますと良い仕事が出来ますね。
この新社屋は6階建てで、この神棚の上にも部屋がありますので、神棚板真上の天井の中心に、木曽桧製の「雲抜き文字」を取り付けています。(写真4) この雲の字は、これより上には何もありませんよとの意味で取り付けます。よく半紙に「雲」「空」「天」などと墨書きしたものを天井に貼るのと同じ意味です。これはご自宅の2階、3階建ての家やマンションなどでも、神棚の上にまだ階があるようなときには同じように取り付けていただきます。
神棚板も無事に取りつけることが出来ましたので、この上に神棚(K-12茅葺神棚特特大)と神具フルセット大を並べました。(写真5、6) 今回のお部屋は大きな会議室ですので、木曽桧製別注丸柱雲板付神棚板の幅1200mm奥行き600mmのサイズでも大きすぎることなくちょうど良い寸法で収まりました。(写真7) 神棚に向かって拝をすると、ちょうど伊勢の神宮に向かって拝をするかたちとなり、一番よい方角にお祀りいただけたと思っています。
今回お世話取り下さいました神鋼電機株式会社伊勢製作所の久保製作所長代理様、加藤部長様、黒川部長様、また現場の清水建設の監督様はじめ関係下さいました方々のお陰をもちまして、今回も素晴らしいお仕事をさせていただきましたことを感謝申し上げます。ありがとうございました。