真榊は直立した棒の上に榊を付け五色の布を垂らし、向かって右に勾玉と鏡、
左に剣を下げたものをいいます。五色の布は緑・黄・赤・白・紫で、陰陽五行説に
沿ったものとなっているそうです。
真榊
天照大神が天の岩戸にお隠れになったとき、太玉命が天香山から五百本の
榊を掘り採り、そこに御統(みすまる)と八咫鏡をかけ祈祷したといいます。これを
五百筒真賢木(いおつまさかき)と呼び、現在の真榊の原型となっています。
御統はたくさんの玉を一本の糸で通し首飾りのようにしたもので、五百御統と
いう言葉もあります。八咫鏡は天の岩戸のお隠れの際に石凝姥命が天香山から
金属を掘り出し、それを材料として作ったとされています。八咫鏡の「咫」は尺と
いう文字から寸法のことを表し、八咫で約二尺の円周となります。
鏡と勾玉と剣は「三種神器」と言われるように、御神体の基本となるもので、
真榊は神祭具であるとともに、御神体を象徴するものであります。